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2005年6月6日更新
『物理で読みとく フシギの世界』
著者・小暮洋三
発行所・株式会社日本実業出版社
初版・2002年3月1日
(C)Y.Kogure 2002
ISBN 4-534-03366-4
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【本文より引用】
「ハワイはいずれ日本になる?」
P14
「常夏の島ハワイは大勢の日本人観光客でにぎわいます。そのハワイが太平洋プレートに乗って徐々に日本に近づいているというのです。では、どうやってハワイと日本間の距離を測定するのでしょうか。
実は、数十〜百数十億光年の彼方にあるクェーサー(準恒星状天体、準星ともいう)からの電波を遠距離にある地表の複数のアンテナで受信して、それぞれへの到達時刻の違いからアンテナ間の距離を精密に計測するのです。」
「…茨城県の鹿島とハワイの距離は年間に換算して四センチメートルずつ短くなっているという結果が出ました。 ハワイは太平洋プレートに乗って日本に近づいていることが、これで実証されたわけです。いつの日か、ハワイが日本列島の一部になっているかもしれません。」
「落雷のプラスとマイナス 」
P48
「…雷雲中がマイナス二〇℃以下になると、水滴は氷晶、霰(あられ)、雹(ひょう)のような氷の粒になります。このとき、雷雲中の上昇気流と雷雲中を降下する氷の粒子がぶつかり合って帯電します。プラスの電荷は雲の上部に広がり、マイナスの電荷はマイナス二〇〜三〇℃のところにたまります。」
「…夏と冬で雲と電荷の高さが違うのは、地表からの温度分布が異なり、氷粒がつくられる高度が異なるからで、冬の雷雲が横に伸びているのは、強風に流されるためです。また、夏の雷雲では、下方にあるマイナスの電荷が地表に放電されますが、冬の雷雲では、主にプラスの電荷が地表に放電されることがわかっています。」
「 ニュートンは錬金術師だった!?」
P80
「昔ニュートンが学んだケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジには彼の大理石像があります。(中略)東京大学の小石川植物園には、有名なニュートンの林檎が植えられています。(中略)ニュートン、アインシュタインは、何といっても自然科学史上最高の天才です。とくにニュートンは時代が古いせいか、現在では多分に神格化される傾向がありますが、かつてはそうでもなかったようです。」「経済学者のケインズも『ニュートンが数学や天文学にさいた時間はほんの一部にすぎず、彼がもっとも熱中したのは錬金術であった。……ニュートンは理性の時代に属する最初の科学者ではなく、最後の錬金術師である』と評しています。」
「ガリレオが活躍した時代は、日本の安土桃山時代から関ヶ原の合戦の頃に当たります。ニュートンが「プリンキピア」を刊行した一六八七年は、四代将軍家綱の貞享四年、次の一六八八年から花の元禄時代に入ります。赤穂浪士が本所松坂町の吉良邸に討ち入った元禄一四年、ニュートンは六〇歳になっていました。」
「超音波の不思議」
P104
「超音波には熱作用や乳化作用があります。たとえば、普通は混合しない水と油でも、超音波をかけると乳液となって均一に混和します。」
「また、超音波の応用としては、超音波の直進性を利用した水中探査や魚群探査があります。(中略)イルカやクジラをはじめ、コウモリも同じ原理で獲物を見付けることができます。」
「私たち人間が聴くことができる音の範囲は、二〇ヘルツから二〇キロヘルツ程度の周波数です。しかし、クジラやイルカは五〇ヘルツから一五〇キロヘルツという非常に広い可聴帯域を持っています。」「…超音波を発して物体の位置を認識する能力は、コウモリが一番の達人でしょう。(中略)その能力は一メートル先から体長二ミリメートル程度の小さなショウジョウバエの位置さえも認識できるというすぐれたものです。」
「ドップラー効果とスピードガン」
P114
「ドップラー効果は一八七二年、ドップラー(一八〇三〜六三)が「二重星の着色効果について」という論文で最初に登場しました。互いに回転する二重星のスペクトルが、観測地の地球に向かうときは青い色の方に、逆に遠ざかるときは赤い色の方にずれる(偏移する)ことが発見されたのです。この現象は、救急車のサイレンが、近づくときより遠ざかるときの音が低くなることで体験できます。」
「…一九三五年、ウイルソン山天文台に勤めるハッブル(一八八九〜一九五三)が、数多くの銀河の観測結果から「遠い銀河ほど速い速度で遠ざかっている」というハッブルの法則を発見します。これにより宇宙全体が風船のように膨張していることが明らかになりました。」
目の前にいま並べたトランプのカードが、ウラ返すと全部がスペードに変わっている。そんな不思議は種明かししない方がいい。それとは逆に、日頃の知識は、もっとあそこが知りたい、これが聞きたいと思うことがいくらでもある。
この本は、まさにそういう思いのかなりの部分をかなえてくれる。単なる物知り帳とは少し異なり、物理的な解説にウエイトがおかれ、それでいて、平易に分かりやすく書かれている。
おなじみの「カルマン渦」のページを開くと、「・・・渦と渦との距離Lと渦列hとの間には h=0.281L ・・・渦の速度をV,円柱の直径をDとすると・・・」といった調子で、簡単な計算もできる。
本のテーマは、地球環境からはじまって、電気、光、運動、熱へと広い範囲に及んでおり、読んでいていっぱしの物知りになったような気分にしてくれる。
著者は、埼玉大学名誉教授、埼玉県理科教育振興会会長で、「ゼロから学ぶ熱力学」「物理のしくみ」、そのほか物理を主題にした著書が数多くある。(気象予報士・森川達夫)
太古の昔にできた盆地の地形が、京都特有の「夏蒸し暑く、冬底冷え」する気候を作り出しています。
『平安の気象予報士 紫式部』石井和子・著
( 2005年5月2日更新 )
平安の人々は、風でも光でも春からの小さなサインを感じたら、そのときからがもう春なのです。
『平安の気象予報士 紫式部』石井和子・著
( 2005年3月18日更新 )
オホーツク海より南の海では流氷は生まれない。
『流氷 白いオホーツクからの伝言』菊地慶一・著
( 2005年1月19日更新 )
かつて日本の山にも氷河があったことを物語っている
『山の自然学入門』小泉武栄、 清水長正・編
( 2004年11月15日更新 )
わたしは「野分たちて」を「台風一過」と考えました
『平安の気象予報士 紫式部』石井和子・著
( 2004年9月21日更新 )
山に鉢巻がかかれば晴れる
『天気予知ことわざ辞典』大後美保・編
( 2004年7月28日更新 )
琵琶湖の水を1分間で沸騰させる熱量である
やさしい天文学『星と宇宙の謎』前川光・著
( 2004年6月4日更新 )
だれも光を追い越せない
やさしい天文学『星と宇宙の謎』前川光・著
( 2004年4月12日更新 )
寒に雨なければ夏日照り
『天気予知ことわざ辞典』大後美保・編
( 2004年2月3日更新 )
冬の日本上空は、このため地球上で最も風の強い地域となっています
『極地気象のはなし』井上治郎・編著
( 2003年12月2日更新 )
地図をハサミで切って合わせてみるとほとんどぴったりと重なり合う
『深海底の科学』藤岡換太郎・著
( 2003年9月30日更新 )
そのまたとない理想的な大接近が2003年8月27日におこる。
『火星の驚異』小森長生・著
( 2003年8月4日更新 )
だから御飯をたくこともできず、パンをたくさん買い込む。
『風の世界』吉野正敏・著
( 2003年6月19日更新 )
火星の表面は約マイナス九〇℃と厳寒の世界です
『地球温暖化とその影響 ー生態系・農業・人間社会ー』内嶋善兵衛・著
( 2003年5月9日更新 )
富士山頂で最初に観測を行ったのは、一八八〇(明治一三)年である
『富士山測候所物語』志崎大策・著
( 2003年3月5日更新 )
ロシア語でいう「光の春」である
『お天気歳時記〜空の見方と面白さ〜』倉島厚・著
( 2003年1月15日更新 )
氷点下70度の世界
『雨風博士の遠めがね』森田正光・著
( 2002年11月28日更新 )
この風のことをアラビア語でマウシムとよびました
自然景観の読み方6『雲と風を読む』中村和郎・著
( 2002年11月12日更新 )
地球は現在よりも平均してセ氏一度以上も暖かかったのである
中公新書845『太陽黒点が語る文明史』桜井邦朋・著
( 2002年10月8日更新 )
大きい光の球が雷雲から出て来て、空を舞ひ歩いた
岩波新書46『雷』中谷宇吉郎・著
( 2002年8月29日更新 )
鳶と油揚げ
ランティエ叢書6『寺田寅彦 俳句と地球物理』角川春樹事務所・編
( 2002年7月1日更新 )
日本の大事な雨期は梅雨である
『気候変動と人間社会』 朝倉正・著
( 2002年5月30日更新 )
3月の風と4月の雨が、5月の花をつれてくる
『暮らしの気象学』 倉嶋 厚・著
( 2002年4月30日更新 )
春の4K
『お茶の間保存版 お天気生活事典』 平沼洋司・著
( 2002年4月4日更新 )
本文からの引用、表紙の写真の掲載につきましては、著者または出版社の許諾をいただいております。
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