株式会社ウェザーマップは、シロアリ対策をはじめとした総合ハウスメンテナンスサービスを提供する株式会社アサンテ(以下アサンテ)と協業し、ヤマトシロアリの活動が活発になり巣別れのために羽アリとなって飛び立つ“群飛(スウォーム)”の時期に合わせて、シロアリの発生状況や警戒レベルを可視化したサイト「シロアリ実況マップ」 https://www.asante.co.jp/alert/ に協力しました。
シロアリ実況マップとは、GoogleMap上に、アサンテがお客様から申込・問合せを受理した地点、シロアリ防除や床下診断を実施した地点を日毎にプロットし、羽アリ、シロアリの発生状況をリアルタイムに可視化したものです。
※マップへのプロットは郵便番号で行っており、特定の個人宅を示しているものではありません。
群飛(スウォーム)とは
国内の広範囲に生息するヤマトシロアリは、年に一度、巣別れのために羽を付けて巣から飛び立つ群飛(スウォーム)と呼ばれる習性を持っています。
毎年4月中旬から5月にかけて、温暖な九州地方から始まり、気温の上昇に伴い徐々に群飛が発生する地域が日本列島を北上します。


ヤマトシロアリの羽アリ
また、シロアリ実況マップのサイト内には、シロアリの群飛状況をお知らせする”羽アリ群飛アラート”と、各地のシロアリの状況が分かる”定点観測写真”も掲載しています。
羽アリ群飛アラート
羽アリ群飛アラートとは、過去16 年間の各地の天気や気温などの気象データやアサンテが蓄積してきたお問合せに関するデータと、各地のリアルタイムな気象データから、日々の群飛予想をお知らせするものです。(監修:ウェザーマップ)
- 発表区域:天気予報の発表区域(一次細分区域:気象庁「気象警報・注意報や天気予報の発表区域」)毎に発表します。(北海道、九州、沖縄地方除く)。
- アラート(警戒レベル):日毎の天気、気温差、最高気温などの気象条件を、過去の群飛発生状況と突き合わせることで3段階の警戒レベルを算出し、アラートとして発信します(日次更新)。(算出に関わる詳細は非開示)
- 注意:群飛が発生する可能性が十分にあり、注意が必要
- 警戒:群飛の気象条件を満たし、実際に群飛が発生している可能性が高い
- 厳重警戒:群飛に最適な気象条件が揃っており、群飛の発生がピークに達している可能性が高い
シロアリが群飛する天気図
ウェザーマップとアサンテは、シロアリが群飛する典型的な天気図を特定しました。その天気図が、2021 年4 月29 日~30 日にかけての天気図です。
![]() 2021年4月29日 | ![]() 2021年4月30日 |
前線が日本列島にかかり、1日に100 ミリ級の雨が降った後、翌日には前線が海上に抜け、晴れて気温が上昇し25℃以上になるような天気変化が起きた際に群飛が発生することが判明しました。過去の天気がウェザーマップ「気象人」に蓄積されています。
気象予報士 江花純コメント
何年にもわたるシロアリの群飛(スウォーム)データを見て正直びっくりしました。場所は違えども同じような気象条件で群飛しているのです。気象庁の生物季節観測は定点観測で、サクラの開花など植物については継続していますが、ツバメの初見やアブラゼミの初鳴など、 動物についてはすでに終了しています。
群飛データは、場所はバラバラですし、毎年必ず群飛するわけではありませんが、アメダスデータなど、至近の観測データと照合すると、いつ群飛するのか、かなりの精度で特定できるので、もしや、と思ったらチェックしてみてください。

- <関連サイト>気象予報士 江花純 執筆監修 「シロアリと天気」特集コラム(全10 回)
- https://forecast.weathermap.jp/asante/
- 第1回:未確認生物?シロアリ
- 第2回:春は「シロ」の季節
- 第3回:シロアリって何者? 以降、毎週更新!
株式会社アサンテについて
株式会社アサンテは1970 年に三洋消毒社として東京都府中市にて創業し、以降半世紀以上にわたってシロアリ対策をはじめとした総合ハウスメンテナンスサービスを提供する事業会社です。「人と技術を育て、人と家と森を守る」を経営理念として掲げ、お客様の安全と安心、ならびに木造家屋の長寿命化を実現し、ひいては環境保全や我が国の「木の文化」を未来に繋げることを目指しています。(公式サイト https://www.asante.co.jp/)